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2009年12月13日

●いよいよ明日から冬季講習会!

皆さん準備はOKですか!いい気分転換も出来ましたか。明日からいよいよ冬季講習会です。必ず実力アップ出来ると自分でも信じて取り組む事が大切です。元気に楽しく取り組んで下さいね。応援しています。写真は左からアポロの顔と、全身。右はヘルメスの顔と、全身です。参考にしてね。彫刻は動きの理解がとても重要!!
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お知らせ:先日連絡しました、昼間部の先生方による、冬季講習会 特別ゼミがあります。各先生、かなり興味深い内容になっています。ふるってご参加下さい。お楽しみに!!

詳しくは、彫刻科のアトリエ前にある掲示板を明日以降、観て下さいね。
または、教官室まで。!定員10名までのようです。
お申込は、事務受付まで!お申込はお早めにね!!

2009年12月09日

●冬季講習会 彫刻科独自の特別ゼミのお知らせ!

(^0^)/冬季講習会で、昼間部の先生による、特別ゼミも行われます。彫刻科のアトリエ前掲示板等をチェックして、ぜひ、気軽に受講してみて下さい。自分のレベルアップに役立つこと間違い無しです。各先生独自の指導が受けられます。(彫刻科初)問い合わせ、また、受講するには事務受付か、彫刻科の教官室へどうぞ!どなたでも特別割引料金で受講出来ますよ!
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写真は左からベルベデーレ、御者、ラオコーン。
☆冬季講習会での、皆さんの努力を応援しています!<彫刻科より>

2009年12月04日

●現役生の優秀デッサン&アムール解説

夜間部「2学期のまとめ」として、デッサンは「アムール」を描きました!
優秀作品が出ましたので、紹介します。
高校3年生のm.fさんです。
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現役生とはもう思えないぐらい、彫刻的な構造がしっかりしてきましたね。
(^u^)/Good!!これからさらに、熱意を持って丁寧な観察と描写が出来ると良いです。楽しみにしています。
おまけとして、アムールのデータと2時間デッサンのデモンストレーションもup!
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全国の受験生のみなさん、参考にしてみて下さいね。
また、もっと詳しく、学びたいみなさんは、12/14からスタートする冬季講習会でお会いしましょう!
今年はじっくり出来る冬季講習&入直講座で、確実に実力アップですね!
高校1、2年生も、本格的にデッサンを始めてみるいい機会になると思います。
目標を高く心に抱き、なおかつ気軽に挑戦してみて下さい。応援しています。
(^0^)/★講習会のお申込はお早めにどうぞ!希望するコースを確実にとろう。

2008年12月23日

●ブルータス模刻

冬期講習会も後期に入りました。
今日は芸大コースの課題がブルータスの模刻だったのですが、
基本事項の確認のため、このような像を用意しました。
水平垂直、軸の入り方などもう一度確認しましょう。
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講習会は制作時間が短いので、なかなかあずかり作品がでませんね。
結構おしいところまで来ている人も多いです。
もう一頑張りしましょう。

2007年11月30日

●連載石膏解説 第2回ヘルメス

リクエストにより、ヘルメスの解説をすることにしました。
石膏像になっている胸像の中でも難易度の高いモチーフです。木炭デッサンのモチーフとして単体で描くほか、最近は首を模刻したりもしています。

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ヘルメス像は1877年にオリュンピアのヘラ神殿で発見されました。ゼウスの命によりその息子を妖精の元に届ける姿を表しています。
木の幹にマントを掛けて、幼児を左手に抱き、掲げた右手にブドウの房を持っていたと思われます。
 一般にギリシャ時代の巨匠プラクシテレスの作といわれていますが、後の時代に模刻されたという説もあります。
 プラクシテレス作といわれるだけあり、ゆったりとした動きの表現がとても軟らかく、写実性などもすばらしい作品です。
 動きの表現が微妙で見極めが難しく、モチーフとしての難易度を上げています。ブールデルはこの像の皮膚を除き、筋肉をむき出しにした原寸大の彫刻を作りました。それほど正確な筋肉表現と彫刻的な魅力を感じたのでしょう。
 胸像を描く上で、全身像がどのようなポーズをとっているか知ることはとても重要です。立脚はどちらの足なのか、左右の手はどのようなポーズをとっているかを把握する必要があります。
つづく、、、、、

2007年11月13日

●連載石膏解説 第一回ブルータス4

 動きをさらに説明するとまず、正面を向いた状態から
1. 顔を前に出し
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2. 横を向いて
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3. あごを引く
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この動きを自分でもやってみてください。動きのイメージがつかめると思います。歌舞伎役者が「みえ」を切る感じに似ています。
石膏デッサンで彫刻の場合一番難しいのが動きの表現です。ブルータスで説明した動きは、ギリシャ時代に完成したらせんの構造です。まずブルータスの動きを実際の石膏と比べながら覚えてください。そして、ほかの石膏像や、彫刻と比較してみましょう。
 ブルータスは今回で終わりです。次回はどの石膏にしようかな、、、

2007年10月23日

●連載石膏解説 第一回ブルータス3

 首の動き、構造

 動きを読み取るためにまず、正中線を探しましょう。人間の体は左右対称にできています。正中線を想定し、左右の位置関係を比べて観察してみましょう。

 特に複雑なのが首の動きと構造です。頭部と胸部の軸の動きに合わせてねじれながら付いています。図に示したように軸が直線で単純にねじれているのではなく、軸自体がねじれながらずれて付いています。この為より複雑な動きとなります。

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 ブルータスだけでなく、ほかの像もこのような動きになっているものがあるので、覚えておきましょう。

2007年10月16日

●連載石膏解説 第一回ブルータス2

 <つづき、、、>おろそかになりやすいのが髪の毛部分。簡単なようで実は難しく、頭部の骨格をしっかり意識して、粗彫りの表情を描き出すことが重要です。特に後頭部側の位置から描く場合、頭部の輪郭が丸くなりやすく、綿あめがもやもや丸まっているようになりがちです。要注意!
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 難しいのが首の表現です。後ほど動きを説明しますが、三次元的なねじれを表現し、なおかつ、強さを出さなければなりません。これは、か、な、り、難題です。
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 胸部はまず肩の傾きを意識しましょう。左肩のほうが上がっています。コスチュームの下に鎧を着ているのではないかと思わせるほどのボリュームのある肩です。
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 それに対して右側の肩は、緩やかな丸みのため、キャベツのようになりがちです。肩の上の面を意識し、鎖骨の流れを想像して描きましょう。ちょうど鎖骨のあたりにコスチュームのひだが有ります。肩にあるブローチの傾きを描くことで肩の空間を表現することができます。
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 胸を描くには、腕がどういうふうに付いているか想像する必要があります。実際はない肘の位置を考えてみましょう。これは私の想像ですが、腕は背中で組んでいて胸をぐっと前に突き出しているように感じます。
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 腕を想定して、脇の位置を探してみましょう。向かって右の脇の位置はコスチュームから読み取ることができます。向かって左の脇はブローチから垂れたトーガの下にあります。胸と腕の描くリズムを変えて表現しましょう。
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次回に続く、、、、

2007年10月13日

●連載石膏解説 第一回ブルータス1

 よくモチーフとして扱われる石膏像の解説やデッサンの描きどころなどを連載形式で取り上げていきたいと思います。

 第一回はミケランジェロ制作のブルータス。

 受験課題としてたびたび取り上げられる、ちょーメジャーな石膏。俗に四大石膏像なんていいますがその中の一つです。
 天才、ミケランジェロ制作といわれていますが、実はミケランジェロが彫ったのは頭部だけで、胸部のコスチュームはお弟子さんが彫ったといわれています。
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 描く位置で多少のアドバンテージがあるため、試験で顔をやや正面に向けて出題されることもありました。どの位置から描いても絵になるとは思うのですが、、、
 粗彫りの頭部、しっかりと彫り込まれた量感たっぷりの胸部、骨格を感じさせるリアルな顔面の表情を描き分けることが求められます。
 顔のある像はどれでもそうなのですが、まず顔が正確にしかも印象が似ることが大切です。
 頭部が画面に占める面積は大きくないのですが要素としては重要で密度も高く、体を三時間かけて描くとすれば頭も三時間かけるぐらいのウエイトはあります。
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 次回に続く、、、