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2010年11月26日

●中間色の話

今年のどばた彫刻科は一浪生が多くフレッシュで活気に満ちている。勢いがありとてもよい。しかしその反面がある。多浪生が少ないのである。しかも生え抜きが。
僕が浪人していた頃は一浪も多いが多浪生も沢山いた。時代的にはバブルは崩壊していたがその名残りはまだあったように思われる。垂木、シュロ縄といった材料が使い捨てに近い状況だった。しかし数人の多浪生から「落ちた粘土も作品の粘土も一緒、直ぐ拾え」解体の時には「エレガントではないからシュロ縄はのこぎりで野蛮に切るな」など直接は実技で関係ないところで口伝えのように聞かされたのをおぼえている。
十年ぶりにどばたに戻るとそのリサイクルはもっとしっかりしていた。垂木、シュロ縄はもとより針金や釘までも再利用されていた。不況が自然とそういった体制を作らせたのか?いやいやそうではなく、根底に漂う意識、足元を確かめながら何か大切なことを見失わない心がけのように思われた。そのスピリッツは財産に感じる。

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繰り返すが今年は多浪生が少ない。その分制作態度や口伝えからそれが伝わる頻度は確実に減っていることだろう。その影響か?最近講評の前はアトリエが異常にホコリっぽい。理由は至極単純で、落ちた粘土をその場で拾わないないからだ。拾える学生の数が減っている事実からだろう。
少ない多浪生にアトリエの規範を負わせるのは酷なように思う。彼らは年々自分の事で手一杯なのだ。ではどうしたらよいのか?
理屈ではないこういった話は現実味に乏しく、実技の内容に対しても残念ながらダイレクトさに欠ける。が、他人ごとではない自分たちのアトリエの環境は、浪人年数に関係なくみんなに気に留めてもらいたい。

作品の面白み=人間味は白黒(理屈)だけでは決められない中間色にあると思うから。

                               阿部光成

2010年11月11日

●いよいよ週末!公開コンクール!

公開コンクールが週末に迫り、このところのんびりに見えていた昼間部生も少し緊張感が感じられました。
今日の課題であるSt.ジョセフのデッサン、奴隷の模刻とも惜しい内容の作品が多く、それなりに公開コンクール前であることを意識しているのかなぁ・・・と勝手に思っています。

私の考えでは「秋にひと山・ピーク」を持っていきたいと思っています。
この時期に何か一つ大きな結果を出しておくと、受験までに「もうひと探り」出来るからです。
大きな結果というのはすごく良いデッサンを描け!塑造を作れ!というのではなく(それが出来ればそれもいいが)、自分の中で何か一つ課題にしっかりと向き合った結果が欲しいということです。「やりきること」で成功しても失敗しても次の課題が必ず見えるからです。
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当然、キャリアや現在の状態によりそれぞれ課題は違います。
何がしたくて、何をすべきで、何をしてきたか。それらを制作を通して答えを導き出すこと。
そんなチャンスが公開コンクールなのだと思います。

時間は短いが焦らず、ビビらず、自分の課題に向き合って何かしらの「結果」を出すために、ただ前向きに、取り組んでほしいと思います。

みなさんの健闘を祈ります。
                  西嶋雄志

2010年11月09日

●彫刻科も国際化!(^^)/

すいどーばたの彫刻科も、いよいよ国際化の波が...(^^)/

留学生のご紹介です。
今、昼間部、夜間部には留学生が彫刻を学びに来ています。
もちろん、日本の藝大、美大を受験します。とっても熱心にやっている3人です。
(韓国からkくん、マレーシアからtくん、フランスからlくん)
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日本語を学びながら、彫刻も学ぶ!すごいですよね。^^

きっと自分が外国に行ったら、、、。と想像するだけで、ドキドキしますね。

だから、彼らを応援したくなります。

学生同士のコミュニケーションも広がって、世界中に友達がいる!、なんて考えると、

素敵なことですよね。

戦争なんてありえない、、、。

浪人時代の友達は、一生の友達になるとよく言われます。

ライバルでもある真の親友を大切に、切磋琢磨しましょうね。^^

                竹花 哲

2010年11月05日

●いつもスッキリと!

いつも部屋は四角く使う。
スッキリとピリッと引き締まった空間を作る。
彫刻はいつも空間と共存しています。
空間と時間と作品の関係は密接です。
20世紀を代表するスペインの彫刻家 エドゥアルド チリーダ も言っています。
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ひとりひとりが空間作りを意識しましょう。
                  西嶋雄志