2010年12月17日

●今日の優秀作品紹介 12/17

奴隷はまず腰、胸、両肩両腕から頭部へのねじれとその量感の流れを上手く掴まえてくることが大切ですね。また細部の形も表面的に見るのではなく、動きの流れを意識した上で捉えていくことも大事です。光を上手く扱えると印象も出しやすいですね。

M.Yさんのデッサン
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途中、体のバランスに狂いは見られましたが、こらえながら直してきました。また描写には粗さが残りますが、この位置から見える奴隷の印象と迫力を上手く掴まえられました。自信を持ち、この調子でさらに上を目指していきましょう。

塑造強化コースの課題は「グデア」模刻です。基本を押さえながらも、どこまで造り切れるかが勝負と言った所です。構造理解と骨格理解を意識しながら、左右の微妙な違いまで動きとの関係を見ながら、流れを感じて細部まで造り切るといいですね。

M.Aくん:柔らかな粘土で良いリズムでモチーフとの対話が出来ましたね。グデアの印象を大切に、構造を正確に捉えてきました。まだ完成までには荒さもありますが、どこから見てもグデアらしい印象が出てきていましたよ。次は完成させたいね。^^
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こちらは芸大コースBクラスです。本日は6hで鶏を塑造しました。生命感が大切です。そのためには、二本足で立っていること、バランス、鶏らしい動き、それによって起こる体の各部位の連動性。複雑な要素が絡み合って一つの作品ができます。

T.Hさんの鶏
こういった量感の強い印象は鶏らしいと言えます。ただ安易にモチーフと比べながら粘土を付けただけでは、このスケール感は出しづらいでしょう。組み立ての仕事は正直まだ甘いですが、足回りをしっかりと造ったことで安定感が生まれました。『勢いもあるし、なおかつしっかりとしているな』と言わせたいところです。グッド!!
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H.Gさんの鶏
静かなポーズながら形をしっかりと押さえることで鶏らしさが表現出来たと思います。もっと攻めて密度を上げていきましょう!!ファイト!!
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R.Mさんの鶏
スケール感、自然なポージング、柔らかい粘土付け、良い作品が生まれました。ぐるりと回してみると、色々な形が見えてきます。そしてそこに落ちる光と影が心地良いリズムを感じさせてくれました。パチパチ
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2010年12月16日

●今日の優秀作品紹介 12/16

今日の塑造強化コースは、「手を2体以上構成して彫刻しなさい。」という課題でした。

空間的な構成や、手の柔らかさ、指の表情など総合的な力が見れる課題です。手の作りはもちろん塑造板上の空間全体をどう作ってくるかが大事ですね。

K.Nさん:手の表情やポーズも自然で空間にも緊張感がありました。
いい感じです。(^ ^)/指先までしっかり作り込めているし流れも見れていて良かったです。
全体で並べても目立ちましたね!この調子で行きましょう!
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N.Nさん:女性らしい手の印象が、上手く表現出来ています。手首のねじれがよく見れていましたね。手の塑造では大切なポイントですね。構成も工夫してありました。もう少し指先の流れまで、丁寧に作り切りたかったですね。(^v^):
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芸大コースは「自刻像」

まずは、大きさを大事にしたいですね。あとは、骨格的な見方を意識し、体、頭部、首の繋がりをしっかりと見ていきましょう。また、像の佇まいが、その中で表現出来ているかも見ていきたいですね。

S.Sさんの塑造
正中線を境に左右の骨格にズレが見られますが、その中でもしっかりと頭部と顔面などの繋がりを意識した仕事が出来てきました。粘土の表現にも強さがあり抵抗感を感じます。
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R,Iくんの塑造
こちらは現役生の作品です。頭部、首の量感をしっかりと捉え、空間にも広がりを感じます。あとは色観察の目を増やし、それを粘土の表現へと繋げていきたいです。また首周りの形態もしっかりと見ていきたいですね。
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こちらは臨時講師、山口諒子さんのデモンストレーションです。学生に混じって造りました。しっかりした構造に表情が豊かに表現されていますね。粘土付けのコントロールが見事です!さすが現役の芸大生ですね。みなさん時間を見つけて彼女に話しかけてみて下さい。面白い話が聞けると思いますよ。
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こちらは講習会が始まる前のお休み期間に自宅で描いてきた作品です。
自分の課題だった自画像を克服してきました。若干まだ表情が硬いですが、自然な佇まいが表現できて良かったです。この調子で表現の幅を広げていきましょう!
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2010年12月15日

●塑造強化コース(マスクと小割り、軟式テニスボール)

構成課題は色々悩んじゃいますよね。でも、何を見せたいか、空間をどのように形が流れているか、など、ポイントを絞ると考えやすくなりますよね。
今日の優秀作品をいくつか紹介します。(^^)

T.Aくん:シンプルな構成で、緊張感もあり、3つのモチーフのクオリティーも上げてきましたね。
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A.Sくん:弥勒菩薩の印象も正確に出来てきました。広がりを感じる構成になりましたね。
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K.Mさん:御者のメリハリもあり良い粘土です。バランスもよく、すっきりした構成になりましたね。
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こちらは芸大Bクラスです。冬季講習に入って初ブログUPです!!課題は自刻像でした。しっかりとした組み立てに粘土付けを工夫しながら自分の世界観をどう表現するか?

S.Hくんの自刻像
すうっとした佇まいが良い雰囲気を感じさせてくれます。構造がしっかりしてきましたので、安心してみられますね。もっと形をつめてメリハリを出してもこの空気感は無くならないと思います!攻めの姿勢で行こう!!
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H.Gさんの自刻像
内容がぐっと上がりました。観ていて面白い形が増えてきたと思います。やや目の位置がずれてしまったような?正中線で確認しよう!
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A.Hくんの自刻像
自分らしいの頭部の形を良くつかまえられたと思います。その結果興味深い形が生まれましたね。今後切り口の処理、細かな形の造り込みなどの勉強を重ねればさらに良いと思います。
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2010年12月14日

●ブルータスの模刻

塑造強化コースは今日は午前までブルータスの模刻でした。

体の傾きや頭の上の面など大きな構造を大切に観察したい像ですね。全体に底上げ感は感じます!

M.Mさんの塑造です。
前半から大きな形の組み立て、形の張りなど安定した仕事の進みでした。前頭部や側頭部の関係など、難しい頭の形がスッキリと見やすい塑造でした。

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午後も頑張っていこう!!

2010年12月08日

●今日は2学期最終日、コンクールでした!

先日の素描コンクールに引き続き、今日はデッサンと塑造のコンクールです。
採点中には学科試験も行い、総合コンクールとなりました。
デッサンは、モリエールと木枠の組みモチーフでした。印象と空間性が重要になりますね。木枠の箱型の構成も注目点です!
K.Hさん
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T.Nくん
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K.Nさん
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T.Aくん
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塑造は自刻像でした。頭部と首の繋がりを意識した仕事が基本になりますね。自刻像なので表情にもこだわりたいところです。
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いよいよ2学期も終わり、つぎは冬季講習会になります。
各自、自分の課題を見直して有意義に取り組んでください。

2010年11月30日

●メヂチの模刻

今日の模刻はメヂチでした!
動きがありねじれの激しい像ですね。肩の関係から首の出方は見れる様になってきました。
縦横比率や、髪の毛がどう乗るのか。特に頭部の量や面性は繋がりをしっかり観察して手を動かしていきたいですね。あとは、動きのある像なので、左右の違いにも、もっと反応していきましょう!模刻は、回数をこなす事も大事です。自主的に続きをやったり完成のイメージを持つ事も大事ですね。

K.Tさんの作品
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2010年11月27日

●ガチョウの塑造と奴隷デッサン2

今日、こちらのクラスはガチョウの塑造でした。滅多に作ることのない動物ですが、量感もある突っ込み甲斐のあるモチーフですね。鳴声がうるさいのが、ちょっと大変でしたね。
全体的に、立ち方を意識出来た塑造が多く見られました。

K.Hさんの塑造
粘土の質感が面白いですね。首の動きに無理が見られますが、粘りながらよく作りました。
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K.Sさんの塑造
ガチョウの量感をダイナミックに捉えた塑造ですね。やや体の形態感が弱く見えてしまうのが惜しいですね。
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そしてこちらはM.Aくんのガチョウの素描
地面に対してしっかりした立ち姿から安定感を感じます。細部の描き込みやほわっとした量感から魅力も生まれましたね。
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奴隷の預かりデッサン4枚です!
タイプの違う4枚で、魅力がありますね。
公開コンクールを経て、徐々に全体のテンションが上がり盛り上がって来ました。
ピリッとした空気、良いですね!

R.Kくんのデッサン
安定してきましたね!この位置ならではのダイナミックさが伝わってきます。もう一息、上からの光の意識、暗い部分のグラデーションが盛り込めると最強ですね。
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S.Aくんデッサン
描く形にパンチがあるS.Aくん。その中に空間を意識した繊細さが入ってきましたね。背中側と正面からの正中線をもっと感じながら向こう側の形態感が見えてくると良いですね。
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K.Nさんのデッサン
形を取るのに苦戦した結果、淡泊になりがちだったデッサンが、動きを伴って、ギュッと詰まって来ました。存在感を感じます。顔の印象が合えばさらに強固なものになりますね。
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A.Sくんのデッサン
繊細かつ綺麗な色味で責めて来ていますね。目を引きます。ねじれや伸び縮みなどの動きに対し、もう少し欲を出して行き、一段上を目指したいですね。
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2010年11月25日

●夜間部 自刻像 優秀作品紹介!

s.eくん(高3):細部の観察が良く、メリハリもありますね。骨格理解や観察力もあるので本当に良い作品になりました。ねじれや動きの確認と、頭部の形も彫刻してみよう!
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s.kくん(高3):首の形や、切り口まで工夫していて、全体感が良い作品になりました。細部の造り込みも魅力あります。この調子でいこう!
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m.kさん(高3):粘度の扱いがとてもいいkさん。頭部のバランスがもう少しでしたが、塑造の魅力抜群です!
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c.oさん(高3):荒付け特訓をしっかりやってかなり安定したバランス力がつきました!!細部の観察も良くなってきました!
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h.oくん(高3):最近ぐんぐん力をつけてきた、というか、蓄積してきた知識が消化され、身に付いてきたと思います。すごく良くなりましたね。メリハリもある細部の造り込みGoodです。
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k.fさん(高3):動きも考えて立体感のある作品になりました!粘土の堅さが惜しいですが、形に対する意識は素晴しいです!!^^
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他にもたくさん良い作品がありましたが、今回はここまで。。。
これからも夜間部の襲来をお楽しみに...!(^0^)/

●奴隷のデッサンとガチョウの塑造

本日はオーソドックスに奴隷単体です。全体の印象としてはとらえ方や描き起こし方にバリエーションを感じました。そのため色々な種類のデッサンが出来ました。モチーフのバランス、印象を外さずに自分の視点を盛り込みたいところです。
M.Yさんのデッサン
最近リーディングヒッターのM.Yさん。構図がやや右に寄ってしまいましたが、印象の明快さ、バランスなど安定しています。並べた時にパッと目に入ってくるところがいいですね。
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Y.Uくんのデッサン
時間の経過と共に手数はドンドン入ります。仕事量に比例して見せ場がぼやけてしまうのはキャリアにも比例してよくあることです。今回は最後までそのポイントを見失わずに終えたのではないでしょうか?
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K.Yくんのデッサン
降り注ぐ光、そこへ螺旋を描きながら登るかたち、奴隷に起こる光と影はとてもきれいです。形態感が優先されがちですが、このデッサンのような印象も感じます。まだまだ足りない部分はありますが、良い一枚です。
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今日の塑造は、はめったにお目見えしないガチョウでした!
凶暴?で鳴き声がうるさい、元気なガチョウ。そのため檻から出せないのですが、しっかりした形があり魅力がいっぱいでした!
初めて作るモチーフを良く観察しながら、勉強してきた所と、いかに融合させていくのか?
初めてのモチーフだと、より自分に足りない部分が出やすいので、今の内に、しっかり自分の課題と向き合いましょう!

A.Sくんの塑造です。
首のねじれや重心の関係など、丁寧に観察していますね。ここから頭部を作り込みながら、締めこんでいけると全体感、バランスが良くなって行きますね。
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R.Mくんの塑造です。
体の張りや完成への意欲など、全体に力のみなぎった塑造です。作り込んだ頭部がよりスッと目にはいるよう、量の抑揚にも気を配れると良いですね。
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K.Nさんの塑造です。
全体のつながりを大切にしながら丁寧に観察しながら造り進めていますね。頭部の描写も優しさを宿しながら進めていて好感が持てます。体の力の流れを意識して粘土のメリハリがつけられると良いですね。
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K.Sさんの塑造です。
自分で課題を決めて取り組んだ塑造。
丁寧に、抜かりなく全体に意志の入った仕事が出来ています!回してみても斜めからの形が繋がっていて綺麗です。彫刻を意識する上では、塑造板を回してみて耐えうる形”と言う事は大事ですね。
目や頭頂部の仕事に、もっとこだわりが入ってくると良いですね。

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2010年11月18日

●ジョルジョの模刻

本日こちらのクラスは2日間でジョルジョの模刻でした。
全体的には大きくはずした学生はいませんでしたが、その先で踏み込んで追って行く仕事が少なかったように思えます。目など細かい形を描写すると印象のズレがしっかりと見えてしまい、うーんと首をひねってしまいますが、雰囲気に頼よらず一度は怖がらずに詰めて行く仕事もほしいです!

R,Mさんの模刻

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ジョルジョの首、顔面、頭部の構成がしっかりと感じられますね。中心に向かって形がしっかり収まっていますので、ぐるりと回してもはみ出た形がありません。模刻に限らず大切なことです。この先のリクエストとしては完成度の高いジョルジョに細かな形も含めどこまで追えるのか?チャレンジしてみてください。